この記事では『超人X』の第7巻の見どころと個人的な感想についてご紹介します。
石田スイ先生が描く『超人X』。第7巻では、物語が新たな局面を迎えます。トキオが「イワト」から帰還し、再びヤマトモリのメンバーと再会するところから物語はスタート。過酷な修行を経て、成長した彼の姿が描かれる一方で、新たな戦いが待ち受けています。
第7巻では、第37話から第40話までが収められています。
『超人X』第7巻のあらすじ
第7巻では、トキオが「イワト」から帰還し、ヤマトモリのメンバーと再会します。喜びもつかの間、ゾラとの新たな戦いが迫ります。物語は、超人たちが直面する「痛み」というテーマを中心に展開します。
巻の冒頭では、トキオがエリイvsアイスの戦闘に参戦し、成長した力で敵を圧倒します。アヅマや佐藤とともに拘束を試みるも、アイスを逃がしてしまいます。トキオはエリイと再会し、イワトでの経験を語りながら、謝罪します。エリイは受け入れてくれますが、アヅマとの関係はぎくしゃくしたままでした。
ヤマトモリ長官である「悪夢の超人」の窓月子(まどつきこ)。彼女の夢で、再びゾラの討伐作戦が始まります。トキオは対話の可能性を模索したり、「オールドマーケット作戦」に異議を唱えるなど、成長した姿を見せます。最終的に、トキオら少人数で潜入作戦をすることに。
一方、聖母ゾラは力の継承を急ぎ、信徒に「徴(しるし)」を施して暴走します。ゾラがいなくなりヤマトモリの一強になると、ナリや能面たち「はじかれ者」は居場所を失う恐れがあります。彼らはそれを危惧しています。
物語のラストでは、「ゾンビメーカー」の超人、宍塒パルマ(ししねぐらぱるま)が登場します。ゾンビたちが暴走し、パルマも襲われますが、起死回生のために落ちていた注射を打ちます。そしてパルマが大暴走(大変身)するところで第7巻は終了します。
『超人X』第7巻の見どころ&感想:トキオの成長
第7巻はカラーイラストがとても良いですね。表紙のパルマが断トツで可愛いです。また、アヅマの髪の色や鎖などが、何だか『Hunter×Hunter』のクラピカぽかったです。
戦闘シーンには相変わらずギャグがてんこ盛りです。この巻でもトキオの「エリイかな?」という描写が面白かったです。エリイはどれだけトキオの眼中にないのでしょうか・・・可哀そう。
この巻では、トキオの内面と外面の成長にも注目です。まずは、冒頭でアイスを圧倒するシーンは圧巻でした。身長もかなり伸びていて、「イワトの英雄」と呼ばれているようです。また、ゾラの征伐が決まる場面では、トキオが対話の可能性を探る姿が印象的で、彼自身が勧善懲悪の思想に囚われていないことが伺えます。「オールドマーケット作戦」でも異議を唱え、トキオの内面的な成長もうかがえました。
この巻でも「超人大戦」の概要が説明されますが、架空の出来事や用語が多く、内容を理解するのが少し大変でした。固有名詞や人名にカタカナが多いのも、より複雑にさせている気がします。徐々に理解して行こうと思います。
最後に、石田スイ先生の絵は相変わらず美しいですね。戦闘描写がやや分かりにくい部分もありますが、一枚一枚のシーンが印象的です。個人的には、弔いの塔の禍々しい雰囲気が大好きです。
まとめ
『超人X』第7巻では、トキオが「イワト」から帰還し、ヤマトモリでの再会と新たな戦いが描かれています。
トキオの成長とエリイとの再会、ゾラとの激闘に向けた作戦が中心に展開され、物語は一層緊迫感を増しています。聖母ゾラが暴走し、敵側も一筋縄でいかないことが描写されています。そして、新たに登場する宍塒パルマが印象的で、今後の物語のキーとなりそうです。次巻での展開が非常に楽しみな一冊となっています。まだ読んでいない方は、ぜひ手に取ってみてください。
それでは、次回のレビューもお楽しみに!